万年筆のコト、クロスステッチのコト、スクラップブッキング…お気に入りのコトを気ままに書いてます。
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

- / - / -
秋の森の奇跡
この小説の広告で
「賛否両論の嵐」という一文が載っていた。
単なる恋愛小説ではないが、
不倫の話になるのでダメな人には
受け入れがたい内容になってしまうのかもしれない。

不倫肯定派ではないが、
否定もし切れない物語だと思う。
ただ・・・
そこまでして結婚生活を続けなければならないものなのか
というモヤモヤが心に残って気持ち悪い。

人間誰しもがいつかは向き合わなければならない、
自身の老い
親の老い
という時間の経過と受け入れなければならない事実の生々しさに、
うっかり小説を読んでいるのだということを忘れそうになる。

通勤時間を使って本を読むことが多い私ですが、
駅に到着するまで没頭してしまい
慌てて降りるということを繰り返してしまいました。

元々小説を読み出すと周りの音が聞こえなくなるタイプですが、
この物語は特に深く入り込んでしまったように思う。

林真理子が普段どんな話を書いているのか、
正直良く知らないが
ねっとりした重さに彼女自身が重ねてきた年齢と経験を
垣間見る思いがした。

以下ネタバレ↓
人生順風満帆に見えた美しい人妻でも、
人の子として抱える悩みからは逃れられない。

林真理子の描く人物は、
恵まれたポジションを生きる人が多いような気もするが、
どん底を知らない人間が躓いた時に見せる弱さは
物語にしやすいのかもしれない。
底を知る人間は逞しく生き抜く術を既に知っているから、
少々のことではへこたれないのだ。

浮気をしていたのかもしれない夫。
老いと共に少しずつ壊れていく母親。

誰もが当たり前に経験しそうな事柄でありつつも、
実際その立場になったらどうやって乗り越えていくべきかを、
悩み苦しむことになるのは間違いない。

呆けた老人を一般家庭で診るのはとても難しい。
施設に預けるという選択は恥ずかしいことではない。

ただ、親が呆けているということを
受け入れられない子供は珍しくはなく、
老健施設に入所させたまま、
会いに来ない家族は非常に多い。
呆けてしまった事実を見たくないからと、
足を遠のかせている場合もあるとセンター長が言っていたことを思い出す。

老いた親を見るというのは簡単なことではない。
誰かに胸の内を聞いて貰いたい!と切望したとき、
自分の横に立っているのは夫であって欲しい、
家族であって欲しいと改めて思った。

いつまでも女でいたいと思うことは罪ではない。
ただ、妻と母親という役割を忘れてはならない。
主人公が出した答えを私は否定することは出来ないが、
それで良かったと頷いてあげることも出来ない。

自分が同じ立場になったなら・・・
いつかは考えなければならないことだと分かってはいるが、
もう少し先送りにしておきたい問題だ。

あ、余談ですが・・・
ワタクシ、本日誕生日です(笑)

JUGEMテーマ:小説全般

BOOKレビュー / comments(2) / trackbacks(0)
スポンサーサイト
- / - / -
Comment








林真理子は昨夜エッセイを1冊読み終えたところです。
今後見ようと思っているのでネタばれを見ていないのだけれど、彼女の小説はどれも話題になりますよね。
私は割とどれも嫌いじゃないのでチェックしておきま~す。
from. スピカ / 2009/10/17 1:47 PM
☆スピカ様

ネタバレ…って程の内容ではないのですが、ちょっと隠してみました。小説、読まれたら是非とも感想をお伺いしたいです♪

from. chilili / 2009/10/19 4:15 PM
Trackback
この記事のトラックバックURL: http://chilili.jugem.jp/trackback/18